日本の医療が直面している医師不足に対する改善策を、日本政府は2006年8月、「新医師確保総合対策」として発表しました。それによって、「医師不足が特に深刻とされる10県において、2008年春の入試から最大10年間、県内にある医学部の定員を10名まで」増やせることとなったのです。
該当する10県とは、青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、山梨県、長野県、岐阜県、三重県。また、自治医科大学においても、同様の定員増が認められました。
そして2007年8月には、さらに補足する「緊急医師確保対策」も決定され、この中の「医師不足地域や診療科で勤務する医師の養成の推進」によって、全国すべての都道府県で、医学部の定員を総数で5名まで増やすことが認められました。また北海道だけは、地域の広さと深刻な医師不足を考慮して15名までの増員が認められました。(参考 → 医学部の定員増について)
また「緊急対策」により増員した学生に対して、各都道府県に原則として奨学金を貸与することを義務づけています。これは、奨学金を受けた代わりとして、卒業後原則9年間以上、各都道府県が指定する病院などでの勤務をしてもらうことでその地域の医師不足を解消するためのものです。
この地方大学の医学部定員増は、首都圏などの私立大学医学部を第1志望としている受験生にも影響があります。これまで国立大学医学部と私立大学医学部を併願していた受験生が国立大学に合格すればそちらに流れる可能性が高く、私立大学医学部は若干ですが、入試難易度が低くなることも考えられます。